2001年7月アメリカ カリフォルニア州リヴァーモア
ウェンテ・ヴァインヤード公演リポート
(Nadai)
ライヴ会場は、サンフランシスコから車で2時間ほどの行ったリヴァーモア(Rivermore)という土場所のワイナリー「Wente Vineyard」でした。
ちなみにこのリポートは管理人Nadaiの個人サイト「一人称」(現在終了)でつけていた日記を再編集した物なので、読みにくい部分が多々ありますが、あまり気になさらないでくださいませ…。
7月2日
ワイナリー前の道は誘導員が何人か立っていて、うちの車も駐車スペースへと誘導され、入口から結構歩く場所に駐車することになってちょっとだけ不満を感じました。「こちとら高い金払っているんだぞ!」って。
ここには、「カメラ・ビデオ・録音機材持ち込み禁止」の看板が見えた。もちろん無視!フラッシュをたかねば使えないデジカメは無理だと思ったので、MDだけは持っていくことにした。ディバッグの中はチェックされるだろうと思っていたので、MDをズボンの中に入れ、見事持ち込み成功。股間が膨らんでいるのは男なら良くあることなのでわからなかったのかも。門の中に入ると、そこにはビュッフェとグッズ売場のテントと今回のスポンサーであるBMWの自動車があった。とりあえず車の運転席に座ったりしてみた。「こっちに来てずっと乗っているカローラとは違うなぁ。」なんてね。
さらに中へ入ってライヴ会場を見ると、もうすでにかなりの人が席に座って食事(ビュッフェ形式とワインを楽しんでいた。おそらくこの光景は日本で体験できないだろう。我らの「L」のテーブルはステージから20メートルほど離れた場所※にあった。この我らの「L」は、スポンサー用の一番前のテーブル席&ワイナリー会員用のテーブル無し席というVIP用席を除くと、一般の席の中では一番前である。高い金払った価値はあったよなぁ。この席を取ってくれたよっちゃんさんに感謝!ちなみにこのライヴ会場のキャパシティは1000人程と思われる。
テーブルに着き、落ち着いてから入口近くのテントに出向いた。ここでは少ないながらHLNグッズを売っていたのだ。行く途中、日本人らしき男女が歩いていた。声をかけてみると、やはり九州在住の浩一さん(HLNBBSに書き込んでくれた人)夫妻であった。「今夜はお互いに楽しみましょう!」と簡単に挨拶だけして彼らとは別れた。ちなみに今回売っていたグッズは、「PLAN B」キャップ、Tシャツ3種類、CDとテープの「TIME FLIES...」。残念ながら、発売直前の「PLAN B」や先行発売予定のシングル“LET HER GO AND START OVER”は売っていなかった。この中で何を買おうか迷った。あまり手持ちがないので、選ばねばいかん。すぐに決めることができなかった。
食事の始まる時間になってからは、交代で食べ物を調達することにした。ビュッフェで皿にローストビーフ、マッシュポテト、パン、そして野菜を盛ってから席へと戻った。全くの異世界の屋外で食べたこれらは雰囲気も手伝ってか、かなりうまかった。ただ、キュウリ(ニガウリ?)だけが・・・。あまりに口に合わなかったので、吐きそうになったくらいだ。ディナーでは2人で1本のワインが出る事になっていた。今日のライヴは我々で4席(1席は無人)取っていたので、2本のワインだ。私は運転手ということで、ここでもワインは飲めず悔しい思いを・・・。
食事を終えた後は、再びTシャツを買いにテントへ向かった。いろいろと吟味した結果、「WE'RE NOT HERE FOR A LONG TIME. WE'RE HERE FOR A GOOD TIME.」と書いてあるやつと、ヒューイの顔と様々な曲名が書いてあるやつを買った。キャップはあまりにもシンプルすぎて魅力ゼロだったので買わず。金があったとしても買わなかっただろうなぁ。
テーブルに戻ってきてからは、3人でジョニー用のバースディカードを書いた。海外在住経験のあるお2人だけに、さすがに簡単に英文をサラサラっと書いていたが、私は全くペンが動かなかった。中学1年の2学期に授業そっちのけで友達と話し続けて通知票で「1」を獲得しただけはある。悩みに悩んだ結果、HLN公認サイトになれればいいなぁ、なんて野望を抱きつつ、「VISIT MY SITE!」なんて文章を書いた。なんだか純粋に祝っていない気が・・・。カードを書き終わって一安心していた8時前にはトイレに行って、ディバッグに入れたMDの準備をしておいた。そして8時20分、前説が開始されたので録音開始。この前説ってのは、チャリティーオークションである。ヒューイのサイン入り野球のユニフォーム風Tシャツ&3Lワインが1400ドルで落札された。この後に司会は、事前に地元リヴァーモアで行われたオークションで「HLNと一緒にライヴができる権利」が落札(値段はA LITTLE BITだそうな)されていたことも話していた。
定刻8時半、THE MAR-KEYSの“LAST NIGHT”をBGM(大宮の時と一緒)にバンドがついにステージ上に現れ、ライヴが開始された!日本のコンサートとは違い、前の方にいた2人以外は皆座っていた。私は座ってゆっくりと見られるほうが好きなので、このスタートには満足。今日の客の年齢層は、30代後半から50代が中心といったところだった。まあ、このライヴの場所と値段を考えるとそれも納得行く。
今回のヒューイの衣装は茶のスーツに黒のポロシャツというものであった。現在50歳。さすがにもう赤のジャケットは着られないんだろうなぁ。クリスは黒のポロに黒パンツ、ジョニーは灰スーツに黒シャツ、ショーンは黒の上下に白ベスト、ジョンはもはやトレードマークの黒ベレー帽に黒上下。ビルはドラムがあったので確認できず。
オープニングナンバーは“WE'RE NOT HERE FOR A LONG TIME (WE'RE HERE FOR A GOOD TIME)”だった。ライヴ前、我ら3人で「オープニングナンバーは何になるだろうか?」という事を話し合っていたが見事全員はずれ。この“WE'RE〜”は大宮で初めて聞いた時、アンコール前に演奏していたので、全くのノーマークであった。とはいえ、これは好きな曲であったので満足。
続いて“WHEN I WRITE THE BOOK”。大宮でもこの曲を演奏していたが、私は遅刻しての途中入場だったので実際に生で聞いていなかった。それ故、「やっと生で聞けたよ!」とうれしかったなぁ。
'80年代にHLNを楽しんでいた人達がほとんどなので、この音源未発売の2曲ではやっぱり会場はおとなしかった。
そして次は“ハート・オブ・ロックン・ロール”。ここで会場も一気に盛り上がり始め、我らを含めた半分以上の人間が立ってライヴを見始めていた。この曲は皆なじみがあるということで大勢で合唱を始めた。うううう、私もきちんとした英語が使えたら一緒に合唱したのに!
続いて“すべてを君に”〜“パワー・オブ・ラヴ”と続く。「DOING IT ALL FOR MY BABY!!」とか「THAT'S THE POWEEEEER OF LOVE!!」の合唱。くぅぅぅぅぅ、これがライヴの醍醐味だよなぁ!ここまで終わったところでジョニーが上着を脱ぐ。彼も会場の雰囲気が良くなってきて、のってきたんだろうねぇ。
そして“PLAN B”。曲を始める前はやはり「PLAN B!!」の練習有り。もちろん我々3人も大声を張り上げて練習に参加。タイミングに関しては、大宮他のライヴで頭の中にたたき込んであるからねぇ。この曲は観客が参加できるだけあって、慣れ親しんでいない人でも盛り上がれた。そして会場のテンションはさらに上がっていった。後半はホーン隊のソロに。ジャズっぽくていい感じ。
ソロが終わると間髪入れずに“いつも夢みて”になだれ込む。そして次が“ヒップ・トゥ・ビー・スクウェアー”。私はライヴでこの曲を初めて聞けたので、イントロが始まった時には思わず「おおおおおおお!」と声を上げてしまった。HLN TODAYで知っていた通り、ヒューイはこの曲の「HIP TO BE SQUARE!」の頭に「TOO」を付けて歌っていた。この箇所に来ると毎回声が裏返っていたが、これはねらいなのだろうか?例の「指さし確認ダンス(今名付けた)」もできてうれしかったねぇ。もちろん私だけじゃなくてつるさんもよっちゃんさんもやっていた。さすがは本国まで来るHLNファンってところだな。
この後、ホーン隊とジョンはステージから降りていった。毎度おなじみアカペラのお時間である。何を演ってくれるのかと思っていたら、なんと“ナチュラリー”!しかも「FORE!」のアレンジとは違う!なんだかすごく特した気分になったね。
アカペラ2曲目は“SIXTY MINITE MAN”であった。この曲も原曲をMP3化してPCでよく聴いているくらい好きだし、生で聞けたのが初めてだったので、これまた得した気分。原曲とは違うHLNアレンジもまた良し!この曲を歌う前にヒューイがMCであおっていた通り、「THERE'LL BE FIFTEEN MINUTES OF TEASING, FIFTEEN MINUTES SQUEEZIN' AND FIFTEEN MINUTES OF BLOWING MY TOP!」の部分では客席にいたおばちゃん達は「HOOOOO!」と声をあげていた。私は事前に歌詞を知っていたので、このリアクションの意味がわかったが、知らずにいたら「なんのこっちゃ?」と思ったことだろう。
アカペラタイムが終わると再びジョンとホーン隊がステージに戻ってきた。そしてヒューイがMCで「PLAN B〜SINGLE〜(わからなかったので単語以外省略)」と言って、“LET HER GO AND START OVER”を演奏。初めて聞く曲で、今までのHLNに無い曲調であった。ここではジョニーがアコースティックギターを弾いていた。これも今までに無い。イントロを聞いて私は「エアロスミスでもこういう曲あるなぁ。」なんて思っちゃったりなんかしちゃったりして。それはともかく、この曲はいい曲だ!
スローな曲の後は一転“ハート・アンド・ソウル”で一気にヒートアップ。曲の途中で会員用イスとステージの間、いわゆるアリーナ最前列が解放され、若いファン(と言っても30代)がわらわらと集まり始めた。そして'80年代のHLNのライヴビデオに見られるような光景が現れた。後ろは確認しなかったが、おそらくは半分近くは座ったままでのんびりとステージを見ていたことだろう。
続いては“バット・イッツ・オーライト”。いい流れである。ここではお約束の「ヒューイ鉄琴ショー」もやってくれた。やっぱりこの曲はこれがなくては。音を一つ外したのはご愛敬ってことで。
そしてアンコール前は“アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ”。クリスのギターソロも存分に堪能。
ここで一度ステージから皆いなくなる。そしてアンコールを求める観客の手拍子で再びステージに現れる。お約束とはいえ、この瞬間っていいよなぁ。
アンコール1曲目は“シェイク・ラトル・アンド・ロール”であった。この曲はライヴ開始前に司会のおっさんが言っていた通り、素人のおっさん2人が飛び入り参加する形で演奏された。ギター担当のおっさんは正直言って下手。歌もギターもね。最初は「だれ、この人!?」って思ったもんだ。ドラムのおっさんはそれなりの腕前だった。ドラムソロもあったが、これは結構かっこよかった。まあ、クリス&ビルにはとうてい及ばないけどさ。
続いては“ビリーヴ・イン・ラヴ”。キーもオリジナルより低く、アレンジも違うものだった。“ナチュラリー”と同様、なんだか新曲を聞いたようで得した気分になった。
そして定番の締めの曲である“ワーキン・フォー・ア・リヴィン”。この曲のイントロのドラムが流れてきた時は、「ああ、もうライヴが終わりなんだ・・・。」とちょっと寂しくなった。しかし、ブレイクの後の「パンパンパン!」で前の3人がジャンプするのを見たら、そんな気分も吹っ飛んだ。そして「OHHH WORKIN' FOR A LIVIN' OHHH TAKING WHAT THEY'RE GIVING OH WORKIN' FOR A LIVIN' OHHHHHHHH!!」の合唱(ちょっとうろ覚えだったが)をやっと時には頭の中は空っぽ!そして例のごとく、曲が終わる直前にメンバー紹介をして、アンコールは終わった。
ステージを去るメンバーを見つつ、「今回もまたアンコール1回か?」と考えていた。今まで私が行ったHLNのライヴ('92年代々木&'98年大宮)は2回してくれなかったから。しかし、舞台照明もまだ暗いままであったので、アンコール2回目はあるという雰囲気だった。戻ってくると分かっていながら「COME OOOOON!!!」なんて叫んでみたりした。そして彼らは再び戻ってきた。
2回目のアンコールの1曲目に入る直前、ヒューイは「やって欲しい曲はあるかい!?」と観客に聞いていた(ようだ)。観客は自分の好きな曲を叫んでいたが、もちろんやる曲は最初から決まっている。そして始まったのは“スタック・ウィズ・ユー”。ここでも「YES IT'S TRUE!!!!」の大合唱。やっぱりいいよねぇ。観客もコーラスに参加できるライヴ。これこそHLNのライヴの醍醐味である。
次の曲に行く前、今日が誕生日であるジョニーの為に、メンバーと観客全員で“ハッピー・バースデー・トゥ・ユー”を大合唱。記念すべき日にライヴに参加できて幸せ・・・。
そして最後の曲、“バック・イン・タイム”が始まった。この曲も生で聞いたことのなかったので、かなり感激。好きな曲のひとつであるのでなおさらだ。間奏のジョニーのサックスソロではもちろん「あんたが主役な指さし」の連発も忘れない。というより、自然に体が動く。気持ちよかったなぁ。
10時10分、とうとうライヴ終了。素晴らしいひとときであった。ライヴに夢中になって汗だくになっていたが、これが気持ち悪いとは感じなかった。逆に「いい汗かいた!」と感じていた。ライヴが終わって、次は出待ちである。バンドの楽屋がある建物を聞くために、よっちゃんさんが門のところにいた警備員のおっちゃんに声をかけた。「このために日本からはるばるやってきた!」という事を告げると、「それじゃ教えてやるかなぁ」と建物を教えてくれた。ただ、建物の場所は教えることができるが、会えるかどうかの保証は無しとのことだった。
楽屋のあるらしき建物前に行くと、我らと同じ出待ちの人がたくさんいた。しかし、この人達のほとんどがバックステージパスを持った関係者。セキュリティにパスを見せてどんどん中へと入っていくのを見つめつつ、ひたすら待つことにした。
途中、人の良さそうな老人(もちろんパス持ち)がよっちゃんと話していた。そして「日本から!?じゃ、待っていてくれぃ。」と言うと中に入っていった。そしてしばらくするとこのワイナリーのチラシにヒューイのサインをもらってきてくれた。「どうせなら、全員のサインが欲しい!」「あと2枚は!?」「どうせなら中に入れるよう交渉してくれ!」と言いたかったが、もちろんそんなことはできるはずもなく・・・。
30分ほどすると、ショーンがひょっこり出てきた。あわてて「シ、ショーン!」と声をかけて写真を撮ってもらう。彼は外にいた友人とちょっとだけ話をして、すぐに中へと引っ込んでしまった。
それからまたしばらくすると、今度はヒューイも出てきた。声をかけようとしたら、我々にひとこと声をかけてどこかへ行ってしまった。あとでよっちゃんさんに聞くと、「さっき、サインあげたよね?」と言っていたらしい。自分のデジカメでの撮影はできなかったが、つるさんにはヒューイとのツーショットを撮ってもらったし、握手はできたので良しとしよう。フロントマンはご多忙なのであった。
11時半頃、建物の中にジョニーの姿を発見!ドアが開いた時、つるさんがすかさず「ジョニー!」と声をかけた。すると彼は戸口まで出てきてくれて、我々と写真を撮ってくれて、サインまでしてくれた。ナイスガイだよ、ジョニー!!私の中でジョニー株が高騰したね。私はとりあえず「ハッピー・バースデー」とだけ会話した。というか、興奮のあまり、それくらいしか言葉が出てきてくれなかったのだ。私に英語力があったら・・・と中学1年の事をここまで後悔したのは今までなかったです。
その後はメンバーは表から出てくることは無かった。裏口から駐車場に出て、家族と帰っていたらしい。とりあえずヒューイ家、クリス家、ジョニー家が帰っていくのを見送った。ヒューイに気づいた時にはもうかなり遠くになっていたので声をかけず。ジョニーには「GOOD NIGHT! SEE YOU TOMORROW!!」と声をかけたら、ちゃんと返答してくれた。うううう、やっぱりいい人だ・・・。クリスにも声をかけたかったが、子供を肩車して奥さんらしき人と一緒に歩いていたので、何となくしづらい雰囲気に何もできず。なにせ例の「家族と一緒にいたい!」という一件もあったしね・・・。